趣味でやっている電子工作をメインでまとめていきます.

回路やプログラムは流用していただいても全く問題ありませんが,それによって生じた事故・障害その他損害については一切責任を負いかねますのでご留意ください.

高周波三角波発振回路の作成#3

 今日は手短に済ませたいのでさらっと行きます.
 
 こっちは Bugatti の Divo.かっこいいでしょ.

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Bugatti Divo


 前回は三角波発振回路を作成して,実際に動作させるところまで行きました.ですが実際に出た波形は,周波数が設計とは大きく異なっていました.そのあとオペアンプやコンパレータを変更して,いろいろデバッグをしたのでまとめておきます.
 
 まず最初に疑われるのは,コンパレータの出力の鈍りです.僕もいくつかコンパレータを用いた回路の設計は手掛けていますが,数μsで動作させたことはありません.今回は流れる電流の値だけで抵抗値を決めてしまいましたが,果たしてよかったのでしょうか...その前にデータシート見ろよ素人!!というツッコミは重々承知しておりますが,一応確認をしていきたいと思います.

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CH1:出力波形 CH2:コンパレータ出力

 見たところ大きな問題は無いように思えます.立下り時間が若干長いようですが,180[ns]なのでそこまで影響はしていないでしょう.

 次は三角派の傾きがきちんと設計通りの変化量になっているか確認します.今回の設計では,500[kHz]で2.5±2[V]なので,

 Delta = \frac {2 - (-2)}{\frac{1}{500kHz × 2}} = 4[V/μs] 

 変化量は,1[μs]ごとに,4[V]となるはずです.それでは実際の波形はというと,

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CH1:出力波形 CH2:コンパレータ出力

 1[us]ごとに,5[V]上昇しています.積分回路の抵抗値の誤差が若干あるので,大きい分には問題ないと考えます.そうなると,変化量も問題はありません.
 ではなにがおかしいのでしょう.


 ...おや?このコンパレータの変化点,妙ですねぇ...(続)